抜け毛は一日何本?

抜け毛の本数には個人差がありますが、一日につき50~100本程度であれば過度に心配する必要はないとされています。
毛髪ごとにヘアサイクルが異なるため、一日に50~100本の髪の毛が抜けてもほとんど目立ちません。

なお、平均的な日本人の毛髪はおよそ10万本とされており、髪の毛全体の量を考えると、50~100本の抜け毛はわずか00.5~0.1%に過ぎません。

抜け毛が一日200本300本あると危険

一日200~300本の抜け毛が数ヶ月以上続く方は、脱毛症の可能性があります。
脱毛症には自然治癒が難しい症例もあり、長期間多量の抜け毛が続く方は放置しないようにしましょう。

ただし、季節の変わり目には以下の原因で一時的に抜け毛量が増えるケースもあります。

・春…環境の変化によるストレスや寒暖差、花粉などの異物
・夏…プールの水や海水によるダメージ、汗や皮脂の過剰な分泌、睡眠の質の低下など
・秋…自律神経のバランスの乱れ、夏の紫外線によるダメージ
・冬…湿度の低下による空気の乾燥、気温の低下による血行不良など 抜け毛が増える季節について詳しくはこちら

本数以外で注意すべき抜け毛

抜け毛や頭皮に以下の特徴が見られる方は、薄毛になる可能性があるため注意が必要です。

・毛根に異常がある
・髪質が変わり細くなった
・局所的に抜けている

ここでは、本数以外で注意すべき抜け毛の状態について解説します。

毛根に異常がある

抜け落ちた髪の毛根に異常がある方は、ヘアサイクルの乱れにより抜け毛の増加を招いている可能性があります。
正常な毛根と異常な毛根の特徴は以下の通りです。

正常な毛根

異常な毛根

・抜け毛の根元がマッチ棒のように膨らんでいる
・抜け毛の根元に半透明のゼリー状の毛根鞘(もうこんしょう)が付着している
・抜け毛が太くて長い
・抜け毛の根元が白っぽい

・抜け毛が一本の棒のように真っすぐ
・抜け毛の根元に白くてベタベタした皮脂が付着している
・抜け毛が短くて細い
・抜け毛の根元まで黒い
・抜け毛の根元にヒゲのような短い毛が付着している


髪質が変わり細くなった

もともと髪の毛が細い方は問題ありませんが、最近になり急に髪の毛が細くなった方は注意が必要かもしれません。
以前と比べて髪の毛が細くなっている方は、頭皮環境の悪化などが原因で髪の毛が十分に成長していない可能性があります。

髪の毛が細いだけでなく、毛髪全体のボリュームが減少している方や、シャンプーの際に地肌が見えるようになってきた方も注意しましょう。
髪の毛のハリやコシ、ツヤも髪質の変化をチェックする際のポイントです。

局所的に抜けている

髪の毛全体のボリュームダウンではなく、一部だけ抜けている方は円形脱毛症を発症している恐れがあります。
円形脱毛症は年齢や性別を問わずに見られる薄毛の一種で、ある日突然のようにまとまった範囲の髪の毛が抜け落ちます
また、その他の脱毛症とは異なり、髪の毛が生えている部分と抜け毛の箇所に明確な境界線を認める点が特徴です。

脱毛範囲が狭いケースでは一年以内におよそ8割が回復しますが、再発を繰り返すケースも多いです。
脱毛範囲が広くなればなるほど回復困難となるため、早めに医療機関を受診してください。

一日の抜け毛が増える原因

髪の毛は毎日のように生え変わっていますが、最近になって抜け毛が増えてきたと感じる方は以下2つの原因が考えられます。

・頭皮環境の乱れ
・男性ホルモンの影響

ここでは、一日の抜け毛が増える原因について解説します。

頭皮環境の乱れ

以前と比べて抜け毛の量が明らかに増えている方は、頭皮環境の乱れを生じている可能性が疑われます。
痩せた土地には弱々しい作物しか育たないように、乱れた頭皮環境のもとでは健康な髪の毛の成長が期待できません。

頭皮環境を乱す生活習慣としては睡眠不足や睡眠の質の低下、栄養バランスの取れていない食事、ストレスフルな日常などが挙げられます。
肌質に合っていないシャンプーや誤った髪の毛の洗い方など、毎日のヘアケアによって頭皮環境が乱れるケースもあります。

男性ホルモンの影響

男性に見られる代表的な薄毛の一つがAGAです。
AGAとは男性ホルモン型脱毛症のことで、男性ホルモンや遺伝が原因で発症します。

男性ホルモンの一種であるテストステロンが活性の高いジヒドロテストステロンへと変化すると、サイトカインの一種であるTGF-βが生成されます。
TGF-βは退行期誘発因子と呼ばれており、正常なヘアサイクルの成長期を短縮し、抜け毛を増やす点が特徴です。

テストステロンがジヒドロテストステロンへと変化する際に、重要な働きをするのが酵素の一種である5αリダクターゼです。
遺伝的に5αリダクターゼの活性が高いと、ジヒドロテストステロンが生成されやすくAGAの発症リスクが増加します。

今日から始める抜け毛対策

抜け毛量の増加が気になりはじめたら、早めに対策を検討しましょう。

・シャンプーの種類とやり方を変える
・育毛剤で血行を促進する
・栄養バランスを考える
・睡眠時間を確保する
・病院に相談する

ここでは、今日から始められる抜け毛対策について解説します。

シャンプーの種類とやり方を変える

抜け毛の増加に伴いフケやかゆみ、ニキビなどの肌トラブルも見られる方は頭皮をしっかりと洗えていない、もしくはシャンプーが肌質に合っていない可能性があります。
まずは以下の手順で正しくシャンプーをしてみましょう。

1.髪の毛のもつれをとる
2.頭皮をお湯で予洗いする
3.シャンプーを泡立て、髪の毛を洗う
4.毛の流れに逆らうようにすすぐ
5.もう一度シャンプーを泡立て、頭皮を洗う
6.時間をかけてすすぐ

髪の毛を洗っているのに頭皮のかゆみや赤みが出る方は、洗浄力がマイルドで刺激が少ないアミノ酸系のシャンプーを試してみてください。

育毛剤で血行促進する

頭皮環境を整えて抜け毛を予防するためには、育毛剤で血行を促進するのも効果的です。
髪の毛は毛母細胞の分裂により成長しますが、細胞の分裂に必要なエネルギーは毛細血管から供給されるためです。

頭皮に育毛剤を塗布すると局所の血流量が増加するため、髪の毛の成長をサポートする効果が期待できます。
また、育毛剤の作用により頭皮環境が整うと、フケやかゆみなど頭皮トラブルの改善にもつながります。

育毛剤について詳しくはこちら

栄養バランスを考える

髪の毛は食事から摂取する栄養素を元に作られるため、日々の献立に以下の栄養素および食材を取り入れましょう。

栄養素

はたらき

多く含む食材

タンパク質

髪の毛の原料となる

肉類・魚類・豆類・鶏卵など

亜鉛

アミノ酸をケラチンへ再合成する

牡蠣・チーズ・ナッツ・豚レバーなど

ビタミンA

頭皮の健康を維持する

ニンジン・豚レバー・海苔など

ビタミンB2

ターンオーバーを促進する

ホウレンソウ・ブロッコリー・納豆など

ビタミンB6

皮脂の分泌を抑制する

赤パプリカ・サツマイモ・バナナなど

ビタミンE

血行を促進する

アーモンド・ヒマワリ油・赤ピーマンなど


睡眠時間を確保する

髪の毛は毛母細胞が分裂して成長しますが、細胞分裂は夜間に活性化するため睡眠時間の確保が欠かせません。

適切な睡眠時間は個人により異なりますが、一般的には6~8時間の睡眠時間を確保するよう推奨されています。
また、日常的に早寝早起きを心がけて日中に適度に身体を動かすなどして、睡眠の質を高めるのも髪の毛の成長には必要です。

病院に相談する

男性ホルモンの影響で抜け毛が増えている方は、生活習慣やヘアケアの見直しでは改善が難しいケースもあります。
セルフケアで改善が見込めない、もしくは抜け毛の本数があまりにも多い方は、薄毛治療専門のクリニックへの相談を検討してください。
薄毛治療専門のクリニックでは抜け毛を予防し、発毛を促進するための投薬治療や注入療法などを行っています。

抜け毛の量が気になるときは生活を見直しましょう

髪の毛はヘアサイクルにより毎日生え変わっているため、一日に50~100本の抜け毛は当たり前に見られます。
季節によっては150~200本の抜け毛が見られる時期もありますが、長期にわたり100本以上の抜け毛が見られる方は注意が必要です。
乱れた生活習慣や誤ったヘアケアが原因で抜け毛が増えている方は、食習慣や睡眠習慣を見直し、肌質に合ったシャンプーで正しく洗髪しましょう。
セルフケアで改善が見られない方はAGAの可能性があるため、薄毛治療専門のクリニックで相談してください。