頭皮の乾燥を招く要因

頭皮の乾燥は、次のような習慣や環境要因が複雑に絡み合って引き起こされます。

  • 洗髪やヘアケアの方法
  • 空気の乾燥
  • 紫外線の影響
  • 乱れた生活習慣
  • 加齢による体質変化

ひとつひとつの要因を詳しく見ていきましょう。

洗髪やヘアケアの方法

毎日行っているヘアケアが、頭皮の乾燥を招いているケースは少なくありません。日常的に、次のような行為をしていないか振り返ってみてください。

  • 洗浄力の強過ぎるシャンプーを使っている
  • 1日2回以上洗髪している
  • 40度以上のお湯ですすいでいる
  • 洗髪後は自然乾燥している
  • 頭皮に近づけてドライヤーを使っている

こうした行為は頭皮に必要な皮脂まで洗い流したり、雑菌などが繁殖しやすくなったりして、頭皮環境が悪化する恐れがあります

空気の乾燥

空気が乾燥して室内や職場といった生活環境の湿度が下がることで、頭皮も乾燥しやすくなります。冬場の乾燥はもちろん、夏場でもエアコンが効いた室内は湿度が低下しやすいため、頭皮の水分が奪われやすい環境といえます

乾燥対策として、次の方法を実践してみてください。

  • 加湿器を使用する
  • 濡れタオルを干す
  • 空調の風が直接当たらないようにする
  • こまめに水分補給する

加湿器の使用や濡れタオルを干すなどして湿度を保つとともに、水分補給も欠かさず行いましょう。

紫外線の影響

頭皮は体の中でもっとも高い位置にあるため、紫外線の影響を受けやすい部位です。紫外線は頭皮のバリア機能を壊し、水分が蒸発しやすい状態にしてしまいます。そのため、日常的に日傘や帽子を使用したり、頭皮用UVスプレーを取り入れたりして頭皮へのダメージを防ぐ対策が重要です

もしも海水浴や急用などで、やむを得ず紫外線を長時間浴びてしまった場合は、冷たい水や濡れタオルを用いて頭皮を冷やすのがおすすめです。

紫外線の影響

頭皮は体の中でもっとも高い位置にあるため、紫外線の影響を受けやすい部位です。紫外線は頭皮のバリア機能を壊し、水分が蒸発しやすい状態にしてしまいます。そのため、日常的に日傘や帽子を使用したり、頭皮用UVスプレーを取り入れたりして頭皮へのダメージを防ぐ対策が重要です

もしも海水浴や急用などで、やむを得ず紫外線を長時間浴びてしまった場合は、冷たい水や濡れタオルを用いて頭皮を冷やすのがおすすめです。

乱れた生活習慣

頭皮の健康度合いは、次の生活習慣とも密接に結びついています。思い当たる要素がないか、見直してみましょう。

  • 食生活の乱れ
  • 睡眠不足
  • 過度なストレス

脂っこい食事や甘いものを食べ過ぎると栄養バランスが乱れ、必要な栄養素が頭皮に届きにくくなる要因となります。また、睡眠不足が続くと成長ホルモンの分泌にも影響を及ぼし、その結果頭皮が乾燥しやすい状態になります。過度なストレスも自律神経が乱れて血行不良の要因となるため、生活習慣の見直しが大切です。

加齢による体質変化

加齢による体質変化も頭皮が乾燥する要因です。

加齢に伴い、皮膚の水分を保持する次の要素が減少していきます。

  • 天然保湿因子
  • 細胞間脂質(セラミドなど)
  • 皮脂

保湿に関わる上記の要素が減少すると、若い頃よりも肌のバリア機能が低下してしまうため、頭皮の水分も蒸発しやすくなってしまう仕組みです。以前と同じヘアケアをしているのに乾燥を感じるようになったら、加齢による体質変化の可能性があります。年齢に合わせた保湿ケアを実践しましょう。

頭皮の乾燥をチェックできる要素

自分の頭皮が乾燥しているかを知るには、次の要素について状態をチェックしてみましょう。

・フケの分量
・かゆみの有無
・髪質の状態

ここからは、それぞれの具体的な確認方法について解説します。

フケの分量

頭皮の乾燥を判断しやすいのは、フケの量です。日常において枕や襟元にフケが目立つ場合、頭皮が乾燥している可能性が高いといえます。

フケは、頭皮の水分不足によりターンオーバー(新陳代謝)が乱れ、未熟な角質が剥がれ落ちる際に出る物質です。通常、フケは日々の洗髪で洗い流せる程度の量しか発生しません。しかし、洗浄力の強いシャンプーの使用、過度な洗髪などにより、フケが目立つようになります。まずはフケの量に変化がないか観察してみてください。

かゆみの有無

かゆみの有無も、頭皮の乾燥度合いを調べる大切なポイントです。

かゆみを感じる場合は、頭皮の乾燥で外部の刺激から肌を守る「バリア機能」が低下している可能性があります。バリア機能が弱まると、外部のわずかな刺激にも過敏に反応してしまい、かゆみを引き起こします。また、空気が乾燥する冬場や、エアコンの効いた室内といった湿度が低い環境で強くなるのも、乾燥によるかゆみの特徴です。

髪質の変化

頭皮の乾燥が、髪質に影響を及ぼす場合も少なくありません。

頭皮が乾燥するとバリア機能が低下し、炎症が起こりやすくなります。すると、髪の毛に十分な水分や栄養が行き渡らなくなるため、全体的にパサパサしてツヤがなくなったり、ハリやコシが失われたりします。

以前と比べて髪が細くなったり、切れ毛などが増えたりしている場合は頭皮の乾燥、または炎症が疑われるため、保湿ケアなどの対策が必要です。洗顔や歯磨きの際、ツヤやハリ、コシといった髪質に変化がないかを鏡でチェックする習慣をつけましょう。

乾燥を放置すると起こるトラブル

頭皮の乾燥を放置すると、次のようなトラブルが起こる可能性があります。

・赤みやかゆみの慢性化
・抜け毛や薄毛の進行
・頭皮疾患の併発

トラブルが起こる理由をチェックしていきましょう。

赤みやかゆみの慢性化

頭皮が乾燥すると、赤みやかゆみが慢性化する可能性があります。

乾燥によって皮脂が減少し、頭皮のバリア機能が低下すると、外部からのわずかな刺激にも過敏に反応しやすくなります。乾燥した状態が続くと、赤みやかゆみが慢性化し、治りにくくなるかもしれません。また、炎症が長引くほどフケが増えたり、かゆみがひどくなったりといった悪循環生まれる可能性もあります。

さらに、かゆみを我慢できずにかいてしまうと頭皮に傷がついたり、かさぶたが剥がれたりして細菌が侵入しやすくなるなどのトラブルにもつながるため、注意が必要です。

抜け毛や薄毛の進行

頭皮の乾燥が直接薄毛につながるわけではありません。しかし、頭皮が乾燥して炎症や湿疹が起こると、抜け毛や薄毛につながる可能性が出てきます。

乾燥を要因とした炎症により、髪の毛の成長に影響を及ぼし、育ちきる前に抜けたり、新しい髪の毛が細く弱々しくなったりするかもしれません。つまり、長期的に見ると、頭皮の乾燥は抜け毛や薄毛の進行につながるともいえる要素です。

頭皮疾患の併発

頭皮の乾燥が長期化すると、診察が必要な頭皮疾患へと移行するリスクがあります。例えば、かゆみやひび割れを伴う乾皮症(かんぴしょう)や皮脂欠乏性皮膚炎は、乾燥を一因とする代表的な頭皮疾患です。

また、乾燥による皮脂不足を補うために皮脂の過剰分泌が起こると、皮脂を好む「マラセチア菌」が増殖して脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)を発症する場合もあります。一度疾患が進行すると、セルフケアでの改善が難しく、医師による治療が必要となる場合も少なくないため、放置は厳禁です

頭皮の乾燥を抑える保湿ケア

頭皮の乾燥を抑えるには、次のようなセルフケアがおすすめです。

・適切な方法で洗髪する
・洗髪後に保湿する
・生活習慣を見直す

具体的な方法をひとつずつ確認していきましょう。

適切な方法で洗髪する

洗髪は頭皮の余分な皮脂を洗い落とすために必要ですが、洗い過ぎは逆効果です。次の手順で丁寧な洗髪を心がけましょう。

1. ぬるま湯でしっかり予洗いする
2. 手で泡立てたシャンプーを髪につける
3. 指の腹で優しく頭皮を洗う
4. 毛の流れに逆らうようにしてしっかりすすぐ

シャンプーをつける前に36〜38度のお湯でしっかり予洗いをして、ある程度の汚れを落とすのがポイントです。シャンプーは 手の上で泡立ててから使用し、爪を立てず、指の腹で優しく洗髪します。最後にすすぎ残しがないようにしっかりお湯で流せば、完了です。

洗髪後に保湿する

化粧水や乳液で肌を保湿するのと同じように、洗髪後の頭皮にも保湿ケアが不可欠です。入浴後の頭皮は水分が蒸発しやすいため、髪を乾かす前に、頭皮専用の保湿ローションなどを使いましょう。

保湿ケアのコツは製品を直接頭皮につけ、指の腹で優しくマッサージするようになじませることです。ただし、アルコールなど刺激性のある成分を含む製品は、乾燥した頭皮に悪影響を及ぼす可能性があります。使用前に成分を確認しましょう。

生活習慣を見直す

頭皮の乾燥対策には生活習慣の見直しも大切です。特に次の項目の見直しは、頭皮の乾燥にも効果が期待できます。

  • 食事
  • 睡眠
  • ストレス

食事では、次の栄養素を積極的に摂取しましょう

栄養素

効果

タンパク質

皮膚や髪の毛の材料となる

ビタミンB群

タンパク質や皮脂の分泌量を調整する

ビタミンE

血行促進が期待できる

睡眠の質も、頭皮のダメージを修復する成長ホルモンの分泌を左右します。寝る前にスマートフォンを触らないなどして、対策しましょう。また、ストレスを溜めない工夫も必要です。軽い運動や趣味で発散するように心がけてください。

頭皮の乾燥対策に適したケア用品

頭皮の乾燥対策としてシャンプーや保湿剤を選ぶ際は、次のケア用品をそろえましょう。

・刺激の少ないシャンプー
・ヘアローションやヘアオイル
・育毛剤

それぞれ詳しく解説します。

刺激の少ないシャンプー

頭皮の乾燥対策には、低刺激シャンプーの利用がおすすめです。

かゆみやフケがあるからといって、洗浄力の強いシャンプーを使うと、必要な皮脂まで洗い流してしまい、かえって乾燥が悪化してしまう可能性があります。洗浄力が穏やかなアミノ酸系のシャンプーに代表される、刺激が少ないシャンプーの使用を検討してみてください。

迷ったときは、次のようなアミノ酸系成分や保湿成分を含む製品がおすすめです。

  • グルタミン酸
  • ヒアルロン酸ナトリウム
  • ケラチン
  • セラミド

乾燥対策が期待できる、低刺激のシャンプーを選びましょう。

ヘアローションやヘアオイル

洗髪後には、頭皮用のヘアローションやヘアオイルを活用して保湿しましょう。なるべく頭皮に対する刺激の少ないローションを使用するのがおすすめです。シャンプーも同様ですが、アルコールや殺菌成分が配合されたヘアローションは頭皮に刺激を感じやすいため注意が必要です

ヘアオイルは頭皮の水分蒸発を防ぐとともに、うるおいを保つ効果が期待できます。入浴直後に使用したり、ヘアローションと併用したりして、頭皮から水分が逃げないように対策しましょう。

育毛剤

乾燥対策と合わせて、今ある髪の毛を健康的に育てたいとも考えている場合は、育毛剤の利用も検討しましょう。育毛剤は保湿のほかにも、頭皮への栄養補給、血行促進など、頭皮環境を整える成分が含まれています。継続して利用することで、乾燥対策だけでなく育毛効果も期待できます

育毛剤は発毛成分が入っていないため、新しく髪を生やす効果は期待できません。しかし、頭皮の乾燥に対する効果は大いに期待できる製品です。頭皮の乾燥による抜け毛に悩んでいる方は、育毛剤の使用を検討してみてください。

頭皮の乾燥ケアを実施して健康な頭皮を取り戻そう

頭皮の乾燥は、フケやかゆみといった自覚症状から気付きやすい症状です。一方で、症状が軽いからと対策を後回しにしてしまうと、薄毛や抜け毛のリスクを高める要因ともなります。

日々の生活習慣やヘアケアを見直し、適切な知識を持ってケアをすることで、頭皮の乾燥は抑えられます。洗髪やヘアケアの方法、日常的に使うケア用品や生活習慣の見直しなどで対策し、健やかな頭皮環境を取り戻しましょう。

ただし、セルフケアで改善しない場合は、頭皮疾患にかかっている可能性がありますので、速やかに皮膚科などの専門医に相談することがおすすめです。