夏は抜け毛が増えるのが当たり前
日本人の毛髪はおよそ10万本あるとされており、1日に50本から100本程度が抜け落ちては生え変わっています。
さらに、夏になると抜け毛の量が増える傾向にあります。
夏に抜け毛が増えるのは当たり前の生理現象の一種です。夏になると気温が上昇するため、無駄な毛を落として体温を下げようとします。
動物が夏毛に生え替わるのもそのためですが、人間も動物なので夏になると毛を落として体温を調節するのです。
夏の抜け毛がひどい!多くなる原因

夏になると抜け毛の量が増える傾向にありますが、1日あたり100本以上の抜け毛が長く続く際には以下のような原因が関係しているかもしれません。
- 強い紫外線
- 室内の乾燥
- 多くの皮脂や汗
- 海やプールの塩素
- 夏バテによる栄養不足
ここでは、夏の抜け毛がひどい際に考えられる主な原因について解説します。
強い紫外線
地表にまで達する紫外線には「UV-A」と「UV-B」の2種類があります。
そのうちUV-Bは「レジャー紫外線」と呼ばれており、真夏に多く降り注ぎます。
ベランダに放置してある洗濯ばさみがもろくなるように、強力な破壊力を持つ紫外線にさらされると、髪の毛も乾燥して切れやすくなります。
また、紫外線によるダメージで頭皮環境が悪化すると、髪の毛の成長に悪影響をおよぼし、抜け毛の量が増える恐れもあるため、注意が必要です。
室内の乾燥
夏になると熱中症対策でエアコンを入れる方も多いですが、部屋の乾燥は抜け毛のリスクを高める原因の1つです。
髪の毛の表面はキューティクルで覆われており、その内側に髪全体の85%から90%を占めるコルテックスが存在しています。
コルテックスには水分を保持しやすい性質があるのですが、室内の乾燥によってコルテックスの水分が失われると、切れ毛を引き起こしやすくなります。
また、頭皮が乾燥すると頭皮環境の悪化にともなって抜け毛のリスクを高める恐れがあるため、注意しなければなりません。
多くの皮脂や汗
夏になると気温が上昇するため皮脂や汗の分泌量が増加します。
肌の表面は汗と皮脂で構成される皮脂膜によって守られていますが、大量に汗をかくと皮脂のバランスが崩壊。これによりダメージを受けやすくなり、頭皮環境の悪化による抜け毛のリスクが増加します。
また、夏場の過剰な皮脂の分泌によって頭皮の常在菌であるマラセチアが異常繁殖する恐れがあります。
これにより脂漏性皮膚炎が発症する可能性もゼロではありません。脂漏性皮膚炎を発症したからと言って直ちに抜け毛につながる訳ではありませんが、男性の脱毛症であるAGAはしばしば脂漏性皮膚炎との併発が見られるため注意が必要です。
海やプールの塩素
夏場は海やプールでのレジャーが楽しい季節ですが、海水や塩素は髪の毛や頭皮にダメージを与えるため注意が必要です。
健康な人間の肌や髪の毛は弱酸性に保たれていますが、海水はパーマ剤と同じ程度のアルカリ性のため、海水に浸かっている時間が長いと切れ毛や抜け毛のリスクが増加するのです。
また、不特定多数の人間が入るプールには消毒目的で塩素が含まれています。塩素の作用でキューティクルが剥がれると、内部から水分や脂質が失われて切れ毛を起こすリスクが増加します。
夏バテによる栄養不足
夏になると食欲が減退する方もいますが、髪の毛は日々の食事から摂取する栄養素をもとに作られます。
そのため、夏バテによって食事がとれず髪の毛の成長に必要な栄養が不足すると、髪の毛が弱々しく・細く育ってしまう可能性があるのです。
夏の抜け毛を防ぐ方法

夏になると抜け毛の量が増えて困っているという方は、以下の予防方法を試してみてください。
- 紫外線から頭皮を守る
- 加湿器で湿度を保つ
- 丁寧なシャンプーでケアする
- 髪の毛に必要な栄養を摂る
ここでは、夏の抜け毛を防ぐ方法について解説します。
紫外線から頭皮を守る
頭皮は太陽にもっとも近い箇所にあるため、普段から紫外線対策が欠かせません。
外出の際には頭皮専用の日焼け止めを塗り、つばの広い帽子やメンズ用の日傘などを利用するのがおすすめです。
なお、紫外線は晴れの日だけでなく曇りの日も降り注いでいるため、夏場は毎日紫外線対策を行いましょう。
加湿器で湿度を保つ
夏場のエアコンは空気が乾燥する元となるため、頭皮環境や髪の毛の健康を維持するためには湿度に注意する必要があります。
適切な湿度は50%前後とされています。エアコンだけで調節するのが難しい方は、加湿器を併用して湿度を保つのがおすすめです。
なお、湿度が60%を超えるとカビやダニが増殖しやすくなるため、加湿のやりすぎにも注意してください。
丁寧なシャンプーでケアする
余分な汗や皮脂を洗い流し、良好な頭皮環境を保つためには、毎日丁寧にシャンプーする必要があります。以下の手順で1日1回シャンプーをしましょう。
1.髪の毛のもつれをとる
2.頭皮をお湯で予洗いする
3.シャンプーを泡立て、髪の毛を洗う
4.毛の流れに逆らうようにすすぐ
5.もう一度シャンプーを泡立て、頭皮を洗う
6.時間をかけてすすぐ
シャンプーを終えたらドライヤーで髪の毛や頭皮を適度に乾かし、専用の保湿剤で頭皮にうるおいを与えると、より頭皮環境を整えやすくなります。
髪の毛に必要な栄養を摂る
髪の毛の成長には栄養が必須です。
特に5大栄養素のうちタンパク質とビタミン、ミネラルは頭皮環境を良好に保つために欠かせません。タンパク質は髪の毛を作る際の原料となり、ビタミンやミネラルは皮脂の分泌量をコントロールしたり、髪や肌の健康を保ったりする作用があります。
夏バテで食欲がないときもさっぱり系のメニューを選ぶなどして、できるだけ食事を摂りましょう。
抜け毛が改善しないときはAGAかも?
ご紹介したセルフケアに取り組んでも1日に100本以上の抜け毛が見られる方は、AGAを発症している可能性も疑われます。
AGAとは男性に見られる代表的な脱毛症で、思春期以降に発症して徐々に進行する点が特徴です。
夏に一時的に増える抜け毛と、AGAの発症にともなう抜け毛には次のような違いがあります。
夏場の一時的な抜け毛 | AGAの発症にともなう抜け毛 |
|---|---|
毛根が丸みを帯びている | 髪の毛が1本の棒のように真っすぐ |
毛根に半透明のゼリー状の物質が付着している | 毛根まで黒い |
太くて長い | 細くて短い |
夏に抜け毛が増える方は、抜け毛の本数だけでなく状態もチェックしてみましょう。
AGAは進行型の脱毛症のため、セルフケアで改善しない方は専門のクリニックを受診するのがおすすめです。
頭皮をケアして夏の抜け毛を減らしましょう
夏場に抜け毛が増えるのは当たり前の生理現象です。しかし、強い紫外線や乾燥などが原因で抜け毛量が増えている可能性もあります。夏場に極端に抜け毛が増えるときには生活習慣を整えたりいつも以上に頭皮ケアに気を使ったりして、髪の成長をサポートしましょう。
また、セルフケアを行っても一向に改善せず、1年中抜け毛が多い方は進行型の脱毛症である AGAを発症している疑いもあります。多量の抜け毛が長期間続く場合は、専門のクリニックを受診し原因を特定してください。


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