赤い頭皮に見られる症状

健康な頭皮の理想は、青白い色味をで適度なツヤがあり、キメが整っている状態です。

頭皮が青白くなく、かつ赤みを帯びている場合は、何らかのトラブルが起きているサインと考えられます。頭皮に下記のような症状が出ていないか、確認してみてください。

  • 痛み
  • かゆみ
  • 炎症
  • 化膿
  • 湿疹

また、最近、抜け毛が増えたという方も頭皮に赤みが生じている可能性があります。頭皮のトラブルや抜け毛の増加を感じた方は、鏡で頭皮の状態を確認してみてください。

頭皮が赤くなる理由

頭皮が赤くなる理由はさまざまです。以下のような、日常生活の中に潜む多様な要因によって引き起こされます。

  • 頭皮の乾燥
  • 皮脂の過剰な分泌
  • 血行不良
  • 紫外線によるダメージ
  • 合っていないシャンプー

ここからは頭皮が赤くなる理由をひとつずつチェックしていきましょう。

頭皮の乾燥

頭皮が赤くなる理由のひとつに「乾燥」が挙げられます。長時間エアコンの効いた室内に滞在する場合や、空気が乾燥しやすい冬場などは、頭皮の水分が失われやすい環境といえるでしょう。
頭皮の乾燥は、皮膚の水分保持と雑菌からの保護を行うバリア機能が低下してしまう一因です。バリア機能が弱まった頭皮は、わずかな刺激にも反応し、炎症を起こしやすくもなります。
また、熱すぎるお湯での洗髪も、皮脂を洗い流して頭皮の乾燥を招く理由のひとつとなってしまうため、注意が必要です。

皮脂の過剰な分泌

乾燥とは逆に、皮脂の過剰分泌が理由で頭皮が赤くなる場合もあります。
過剰に分泌された皮脂に汚れやフケが付着すると毛穴が詰まってしまい、炎症の発生リスクが増えることが理由です。また、皮脂を餌にする常在菌(もともと肌に生息する菌)が増加すると、頭皮環境の悪化にもつながるため、抜け毛や皮膚炎など他の症状が発生する確率も高まります。
頭皮が赤くなるような過剰な皮脂分泌は、生活習慣やヘアケアの改善で抑えられる可能性があると考えられています。

血行不良

頭皮の血行不良も、赤みを引き起こす見逃せない理由です。
髪の成長には頭皮の血流量が関係していると考えられています。髪の成長に必要な酸素や栄養素は、血液とともに運ばれる仕組みです。しかし、下記のいずれか、あるいは複数の要因によって血行が悪化すると、髪に必要な水分や栄養が届きにくくなってしまいます。
・ストレス
・睡眠不足
・生活習慣の乱れ
髪に必要な水分や栄養が届きにくくなった結果、ターンオーバー(新陳代謝)の乱れとともにバリア機能が低下し、頭皮が炎症、赤みを生じやすくなります。

紫外線によるダメージ

紫外線を受けた場合も、赤みを引き起こす一因です。髪の分け目やつむじ周りなど頭皮が見えやすい部分は、日光にさらされると日焼けが起こりやすい部分といえるでしょう。
強い紫外線を受けることで頭皮がやけどのような炎症を起こした状態になり、赤みを帯びやすくなるほか、ひりひりとした痛みが生じやすくなる仕組みです。
頭皮の水分が失われると乾燥しやすくなります。髪のパサつきやバリア機能の低下により、ささいな刺激にも敏感になるため、肌トラブルも起こりやすくなる流れです。

合っていないシャンプー

使用するシャンプーによって、頭皮が赤みを帯びるケースも少なくありません。
洗浄力が強すぎるシャンプーは、本来必要な皮脂まで洗い流してしまう場合があります。皮脂不足は頭皮が乾燥する一因です。頭皮の乾燥によりバリア機能が低下した結果、炎症が起こりやすくなり、赤みにもつながりやすくなります。
また、洗髪後に頭皮が赤い場合は、アレルギーが起こっている可能性も考えられます。
洗髪後に何らかの異変を感じた場合はシャンプーの使用を中止し、医師の診断を受けましょう。

頭皮の赤みを予防するセルフケア

  • 紫外線対策をする
  • 生活習慣を見直す
  • 自肌に合ったヘアケア商品を使う
  • 髪を洗いすぎない

ここからは頭皮の赤みを予防するセルフケアを解説していきます。

紫外線対策をする

頭皮を紫外線ダメージから守ることは、赤み予防の基本です。外出時には、UVカットの帽子をかぶったり、日傘を差すなどしたりして、紫外線が直接頭皮に当たらないように心がけましょう。
日傘や帽子を使用できない状況では、頭皮に使えるスプレータイプの日焼け止めを利用した紫外線対策がおすすめです。
スプレータイプの日焼け止めは髪にまんべんなくスプレーするのがポイントです。ただし日焼け止めは時間が経つと効果が薄まります。商品にもよりますが2〜3時間に1回は塗り直すようにしましょう。

生活習慣を見直す

健やかな頭皮環境を保つには、食事・睡眠・ストレス管理の見直しが大切です。脂っこい食品や塩気の多い食品は控えて、タンパク質やビタミン、亜鉛といった栄養が豊富に含まれた食品を摂りましょう。
睡眠不足になると成長ホルモンの分泌が妨げられ、ターンオーバーが乱れやすくなります。質の高い睡眠を7〜8時間とるのを目標にしましょう。
また、ストレスは血行不良やホルモンバランスの乱れを招き、頭皮環境を悪化させる一因となります。リラクゼーションや趣味などでストレスを解消するよう心がけてください。

頭皮に合ったヘアケア商品を使う

自分の頭皮に合ったシャンプーやコンディショナー選びも重要です。乾燥が気になる場合は、洗浄力がマイルドで洗髪後も潤いを与えるアミノ酸系シャンプーがおすすめです。
逆に皮脂が多い場合は余分な皮脂を洗い流せる、洗浄力の強いシャンプーが良いでしょう。アレルギー体質の方は、可能な限り低刺激のシャンプーを選ぶのがポイントです。
ただし、自分の肌に合った商品かどうかは、使ってみるまでわかりません。使い始めは少量ずつ使用するように注意してください。

髪を洗い過ぎない

頭皮を清潔に保つ努力は大切ですが、必要な皮脂を洗い流すほどの洗髪は逆効果になる場合もあります。
爪を立てたり、ゴシゴシと強い力で洗ったりしなくとも、余分な皮脂や角質は洗い流せます。必要以上に皮脂を落とし過ぎないよう、加減に注意してください。また、シャンプーを含むヘアケア商品は、適量を守って使用しましょう。
洗髪時は頭皮を傷つけないよう、指の腹を使ってやさしくマッサージするように洗いましょう。すすぎの際は指で髪の根本に触れて、泡やぬるつきが感じなくなるまでしっかりとすすぐのがポイントです。

頭皮に赤みが出る病気

セルフケアを実施しても頭皮の赤みが改善しない場合、何らかの病気を発症している可能性も疑われます。

  • 乾燥性皮膚炎
  • アトピー性皮膚炎
  • 接触性皮膚炎
  • 脂漏性皮膚炎
  • 毛嚢炎

ここでは、頭皮に赤みが出る病気について詳しく解説します。

乾燥性皮膚炎

乾燥性皮膚炎(皮脂欠乏性皮膚炎)は、乾燥によって肌のバリア機能が損なわれた皮膚に刺激が加わり、赤みやブツブツなどの炎症が生じる病気です。
不適切なヘアケアや肌質に合っていないシャンプーの使用が主な要因ですが、もともと乾燥肌であったり生まれつき皮脂の分泌量が少なかったりする方も、症状が出やすいといわれています。
乾燥性皮膚炎は、初期であれば保湿剤を塗って対処します。しかし、かゆみや赤みが生じた場合は保湿剤だけでは不十分なため、ステロイド外用剤を用いて炎症を抑える治療が必要です。

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎は、下表のような、体質的もしくは環境的な要因が重なって発症する病気です。

体質的要素

アトピー
皮膚のバリア機能低下

環境的要素

アレルゲン(ハウスダスト・食べ物・薬品)
非アレルゲン(ストレス・汗・乾燥)
寝不足


治療には皮膚の炎症を抑える効果が期待できるステロイド外用剤が用いられるほか、抗ヒスタミン薬(抗アレルギー剤)が処方される場合もあります。また、抗ヒスタミン薬と並行して保湿剤を使用した乾燥対策も、よく用いられる治療法です。

接触性皮膚炎

接触性皮膚炎は、何らかの物質が頭皮に触れることで起こる炎症です。「かぶれ」とも呼ばれており、以下のようなさまざまな症状を引き起こすのが特徴です。
・湿疹
・赤み
・かゆみ
・腫れ
接触性皮膚炎が頭皮に起こる場合、シャンプーや整髪料といったヘアケア商品に対するアレルギー反応がきっかけと考えられています。治療する際は、かぶれた理由と考えられる物質を除去しましょう。症状が軽い場合は数日で完治する可能性もありますが、長期間症状が続く場合は医療機関を受診してください。

脂漏性皮膚炎

脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)は、頭皮の炎症とともに赤みが生じ、かゆみをともなう病気です。フケの増加や洗髪してもすぐにフケが出るといった症状が特徴です。
脂漏性皮膚炎は、ホルモンバランスの乱れやビタミンB不足などが要因で起こると考えられてきました。しかし、近年は皮膚に常駐している「マラセチア」というカビ(真菌)の一種によるものと判明しています。
治療には外用薬(塗り薬)の抗真菌薬が用いられます。症状が軽くとも、炎症やかゆみが続く場合は早めに医療機関を受診しましょう。

毛嚢炎

毛嚢炎(もうのうえん)は、毛穴の奥にある毛根を包んでいる「毛包」に炎症を起こす皮膚疾患です。
下記のような主な症状があります。
・軽度のうずくような痛み
・かゆみ
・刺激感
通常は痕も残らず自然治癒する可能性もありますが、進行すると、硬くなって炎症が強くなります。
毛嚢炎の予防や対処には、皮膚の清潔さを保つことが効果的です。しっかり洗髪し、頭髪の余分な皮脂や汚れを落とすようにしてください。すぐに治療したい方や、なかなか治らない方は、医療機関に相談しましょう。

頭皮の赤みは放置せず早めに対処しよう

頭皮の赤みは、乾燥や紫外線、不適切なヘアケアといった日常的な要因だけでなく、脂漏性皮膚炎などの皮膚疾患まで、さまざまな要素によって引き起こされます。

多くの場合、セルフケアの見直しによって改善が期待できますが、自己判断は禁物です。まずは、自身の頭皮の状態をよく観察し、考えられる理由に応じた対策を試してみましょう。

適切なヘアケアを実践し、適切な生活習慣の実施が健やかな頭皮への第一歩です。それでも赤みが長引くといった症状が続く場合は、放置せずに早めに皮膚科を受診し、専門医の診断を受けましょう。