頭皮は違和感を感知しやすい
頭皮には後頭神経は頬骨側頭神経、耳介側頭神経といった感覚神経が分布しているうえ、メルケル細胞と呼ばれる機械的受容体が存在しています。
メルケル細胞は表皮と外毛根鞘の基底層に分布しており、軽い接触の感覚を感じる特徴があります。
風に髪の毛が揺れる感じがしたり、髪の毛をブラシで髪の毛をとかす際に引っ張られる感じがしたりするのも、感覚神経やメルケル細胞が存在するためです。
つまり、感覚神経やメルケル細胞がある頭皮は、違和感を感知しやすい部位と言えるでしょう。
頭皮の違和感の原因

違和感を感知しやすい頭皮ですが、以下のようなときに異変を感じやすい可能性があります。
- 首や肩のこり
- 汗や皮脂によるかゆみ
- 紫外線などによる乾燥
ここでは、頭皮に違和感が生じる原因について解説します。
首や肩のコリ
頭皮に違和感が生じる原因の1つが、首や肩のコリです。
頭皮には頭蓋骨を帽子のように覆っている軟部組織の一種である帽状腱膜が存在しており、前頭筋と側頭筋、および後頭筋を支えています。首や肩の筋肉は筋膜を介して前頭筋や側頭筋、後頭筋、そして帽状腱膜とつながっています。
そのため、首や肩の筋肉がこり固まると、筋膜を介して前頭筋や側頭筋、後頭筋、帽状腱膜にもつっぱりなどの違和感が生じやすくなるのです。
反対に、前頭筋や側頭筋、後頭筋、帽状腱膜などの硬さが、首や肩のコリにつながるケースも少なくありません。
汗や皮脂によるかゆみ
頭皮は身体のなかでも皮脂や汗の分泌量が多い箇所の1つです。
大量に分泌された皮脂をエサとして常在菌が繁殖すると、炎症を引き起こしてムズムズとしたかゆみを感じるケースがあります。
また、汗に含まれるたんぱく質などが常在菌によって分解されると、頭皮を刺激する物質が生成され、不快な臭いやかゆみを生じる可能性があります。
紫外線などによる乾燥
紫外線や季節の変化、洗浄力の強いシャンプーなどによる肌の乾燥も頭皮に違和感を与える可能性があります。
例えば、市販のシャンプーのなかには、洗浄力を高めるために合成界面活性剤が配合されている商品があります。シャンプーの洗浄力が強すぎると、肌を乾燥から守るための皮脂膜まで洗い流してしまい結果として頭皮の乾燥を招きます。
頭皮が健康な状態でなくなった結果、違和感を覚える人もいるでしょう。
また、紫外線により肌が乾燥したり、日焼けを起こしたりすると、頭皮がつっぱりやすくなります。外出の際には必ず紫外線対策を行いましょう。
頭皮の違和感を解消する方法
頭皮のつっぱりやムズムズとしたかゆみ、しびれなどの違和感がある方は、以下の方法で解消するのがおすすめです。
・運動やストレッチをする
・丁寧にシャンプーする
・保湿ケアをする
ここでは、頭皮の違和感を解消する方法について解説します。
運動やストレッチをする
首や肩のコリにともない頭皮のつっぱりを感じる方は、日常的に運動やストレッチに取り組んでみましょう。
運動やストレッチによって血液の循環が促進されると、首や肩の緊張が緩和して頭蓋骨を覆う帽状腱膜も柔軟に保たれます。
帽状腱膜の血行が促進されると、頭皮に送り届けられる血液量も増加するため、抜け毛の予防効果も期待できます。
丁寧にシャンプーする
頭皮のべたつきにともないムズムズとしたかゆみを感じる方は、以下の手順で丁寧なシャンプーを継続してみてください。清潔な状態が保たれ、違和感が改善することもあるでしょう。
1.髪の毛のもつれをとる
2.頭皮をお湯で予洗いする
3.シャンプーを泡立て、髪の毛を洗う
4.毛の流れに逆らうようにすすぐ
5.もう一度シャンプーを泡立て、頭皮を洗う
予洗いや洗髪の際にはお湯の温度を36℃から38℃に設定する点も大切なポイントの1つです。
湯温が低すぎると余分な皮脂を十分に落とせず、反対に湯温が高すぎると頭皮を守るべき皮脂まで洗い流してしまいます。
保湿ケアをする
季節の変わり目になると肌が乾燥する方や、紫外線で日焼けをした方は、洗髪後に保湿を欠かさないようにしましょう。
頭皮専用の保湿ローションや育毛剤を用いてマッサージしながら肌にうるおいを与えると、保湿効果に加えて血行を促進する効果も期待できます。
頭皮のムズムズとしたかゆみがある方は、塩酸ジフェンヒドラミンやグリチルリチン酸ジカリウムを配合したローションを選ぶのがおすすめで す。
頭皮の違和感は病気のせいかも?

上記のセルフケアに取り組んでも頭皮の違和感が改善しない方は、以下の病気を発症している可能性も疑われるため、一度専門医の診察を受けるのがおすすめです。
・乾癬
・帯状疱疹
・後頭神経痛
・接触性皮膚炎
・脂漏性皮膚炎
ここでは、頭皮に違和感を生じる代表的な病気について解説します。
乾癬
乾癬は皮膚が赤く盛りあがったり、鱗屑と呼ばれる皮膚の粉がポロポロと剥がれたりするのが特徴の皮膚病です。
人によっては発症した箇所にムズムズとしたかゆみをともなうケースもあります。
現在のところ、乾癬に関してはハッキリとした原因が分かっていません。
しかし、乾癬を発症しやすい体質に紫外線や何らかの薬剤、不規則な生活習慣、ケガ、感染症などが加わると発症リスクが高くなるのではないかと考えられています。
原因不明の病気のため予防が難しいですが生活習慣を改善したり、紫外線を予防したりすると発症リスクを下げる結果が期待できます。
帯状疱疹
帯状疱疹は水ぼうそうを引き起こすウイルスと同じく、水痘・帯状疱疹ウイルスによって引き起こされる肌の病気です。
発症すると身体の左右いずれかの神経沿いにピリピリとした痛みや違和感、かゆみなどを生じます。
帯状疱疹は免疫力が低下すると発症リスクが増加するため、規則正しい生活を過ごし、バランスの取れた食事を意識するのがおすすめです。
後頭神経痛
後頭神経痛は片側の首から後頭部にかけて、チクチク・ズキズキした痛みを生じる神経痛の一種です。
後頭神経痛の多くは原因不明とされていますが、ストレスが何らかの形で関与しているとの説もあります。予防のために普段から適度にストレスを発散するよう心がけるのがおすすめです。
接触性皮膚炎
接触性皮膚炎は金属や衣服、化粧品、洗剤など何らかの物質に触れた結果、肌に赤みや腫れ、かゆみを引き起こす病気です。
接触性皮膚炎を改善・予防するためには、自分が何に触れると症状を発症するのかを知り、原因物質との接触を避けるようにしましょう。
また、原因物質に触れてしまったら速やかに石けんと水で洗い流すと、発症を抑える効果が期待できます。
脂漏性皮膚炎
脂漏性皮膚炎は肌に常在しているマラセチアが皮脂をエサとして異常繁殖し、赤みやかゆみなどを引き起こす病気です。
皮脂の過剰な分泌が脂漏性皮膚炎の発症リスクを高めるため、適切なスキンケアと栄養バランスの取れた食事を意識しましょう。
頭皮に違和感があるときはヘアケアを見直そう
頭皮には感覚神経やメルケル細胞と呼ばれる機械的受容体が存在しているため、何らかの刺激によりつっぱりやムズムズとしたかゆみ、しびれなどの違和感をとらえやすい可能性があります。
特に汗や皮脂、紫外線による乾燥は頭皮の違和感を引き起こしやすいため、日常のヘアケアの見直しが必要です。
セルフケアでは頭皮の違和感が全く改善しない方は、肌の疾患を発症している可能性もあるため、早めに病院で相談するのがおすすめです。


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