頭皮にニキビができるメカニズム

ニキビは毛穴が存在する部分であればどこにでも発生するため、頭皮にできることもあります。ニキビの始まりは、ふさがった毛穴に皮脂や汚れなどが溜まることです。
皮脂や汚れでふさがった毛穴の中は、皮脂を栄養源とするアクネ菌が増殖しやすい環境です。そのため、アクネ菌が過剰に増殖し、炎症反応が引き起こされます。炎症が起きているニキビを放置すると毛穴に膿が溜まっていきます。最終的には、ニキビが治っても赤みや陥没、色素沈着が残る「ニキビ跡」につながります。
ニキビの発生には「毛穴の詰まり」と「アクネ菌の増殖」が大きく関わっているため、ニキビを防ぐにはこれらの要因を排除することが大切です。
頭皮のニキビにつながる主な原因
頭皮にニキビができる主な原因として以下が挙げられます。日常的に対策できる原因が多いため、きちんと把握しておきましょう。
- 整髪料やカラー・パーマ液の影響を受ける
- 洗い残しやすすぎ残しがある
- 紫外線のダメージを受けている
- 生活習慣が乱れている
- ストレスがかかっている
- 帽子やヘルメットで蒸れる
整髪料やカラー・パーマ液などの影響を受ける
整髪料やパーマ液などは、過度に使用することで頭皮の毛穴を詰まらせたりストレスを与えたりすることから、ニキビの発生や悪化に繋がります。特に、油分の多いワックスなどは毛穴の詰まりを引き起こしやすく、ニキビの原因になりやすいので注意が必要です。
また、カラーやパーマ液は刺激の強い成分を含んでいます。そのため、これらの薬剤を使用すると、頭皮環境が悪化し、ニキビが発生する可能性があります。整髪料などは頭皮の状態に注意して使ってください。
洗い残しやすすぎ残しがある
洗髪時にシャンプーやコンディショナーなどが十分に洗い流されず頭皮に残ると、毛穴をふさぐ原因になる場合があります。毛穴がふさがると、皮脂や汚れが溜まりやすくなるため、ニキビが発生しやすい環境を作ることにつながります。アクネ菌は皮脂に加えシャンプーの成分も栄養源とするため、増殖させないようきちんと洗い流してください。
なお、毎日シャンプーをしていても、髪の表面しか洗えていなかったり、洗う時間が極端に短かったりすると、洗い残しやすすぎ残しのリスクが高まります。たっぷりのお湯で丁寧にすすぐようにしましょう。
紫外線のダメージを受けている
頭皮は身体の中でも紫外線を浴びやすい部位です。なかでも、髪の薄い部分や分け目などは特に紫外線の影響を受けやすいとされています。
紫外線で頭皮が乾燥すると、うるおいを守るために皮脂が過剰に分泌されることがあります。その結果、皮脂を栄養源とするアクネ菌が増殖しやすくなり、ニキビが発生する仕組みです。さらに、紫外線は頭皮のターンオーバーを乱すため、毛穴が詰まりやすくなり、ニキビに繋がるとされています。
紫外線は長時間使用しても頭皮の蒸れが気にならない日傘で対策し、ニキビの発生を防ぐのがおすすめです。
生活習慣が乱れている
生活習慣の乱れもニキビの発生に繋がります。例えば、糖分や脂肪分を多く含む栄養バランスの乱れた食事は皮脂の分泌を促進し、アクネ菌の増殖を促します。
他にも、睡眠時間が不足すると、皮膚のターンオーバーを促す成長ホルモンの分泌が乱れてしまいます。その結果、ターンオーバーが進まなくなる場合があるため注意が必要です。ターンオーバーが乱れると、古い角質が長く残って毛穴に詰まりやすくなるため、頭皮のニキビに繋がる恐れがあります。
ストレスがかかっている
過剰にストレスがかかっていることも、頭皮にニキビができるきっかけです。
ストレスが蓄積すると、自律神経のうち交感神経が優位に傾き、男性ホルモンであるアンドロゲンが分泌されます。男性ホルモンには皮脂の分泌を促す作用があるため、皮脂が過剰に分泌され、ニキビに繋がります。
ストレスによるニキビは、ストレスのもとから距離を置かない限り繰り返し発生する可能性がある要素です。なるべく早くストレスの要因を排除しましょう。
帽子やヘルメットで蒸れる
帽子やヘルメットなどを長時間着用することで、頭皮の通気性が悪くなり蒸れやすくなります。蒸れて湿った環境は、アクネ菌やその他の細菌の増殖を促すため、ニキビができやすくなる仕組みです。さらに、蒸れた状態は皮脂を過剰に分泌させます。分泌された皮脂が毛穴を詰まらせることで、ニキビの発生リスクがより高まる仕組みです。
プライベートで帽子やヘルメットなどを着用する方は、できるだけ短時間の着用にする、もしくは着用の回数を減らすのが効果的です。一方で、仕事で長時間着用する方は、休憩時間に脱ぐことで蒸れ対策をすると良いでしょう。
頭皮のニキビと間違えやすい病気

頭皮のできものがなかなか改善しないときは、ニキビではない可能性があります。ニキビによく似たできものとして、以下が挙げられます。順番に見ていきましょう。
- 湿疹(頭皮湿疹)
- 毛嚢炎(もうのうえん)
- 接触性皮膚炎
- 脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)
- 化膿性汗腺炎(かのうせいかんせんえん)
湿疹(頭皮湿疹)
湿疹とは、皮膚の表面にかゆみや赤み、ブツブツなどが現れる炎症のことです。湿疹は皮膚の表面で起こる変化のため、毛穴のある場所に発生するニキビや毛嚢炎とは異なります。ニキビは毛穴に皮脂が詰まることが発症し、毛嚢炎は毛穴に細菌が入ることで発症します。
湿疹が発症する引き金として考えられるのは、主に乾燥やアレルギー、汗の分泌状態などです。代表的な湿疹は「あせも」や「じんましん」です。あせもは、汗が出る汗管が詰まることで引き起こされます。じんましんは、寒暖差やアレルギーなどが原因で発症するとされています。
毛嚢炎
毛嚢炎(もうのうえん)とは、毛穴の奥にある毛包と呼ばれる組織が炎症を起こし、赤く皮膚が盛り上がる病気です。ニキビと異なり、中央部分に芯がないのが特徴です。
毛嚢炎は頭皮をゴシゴシと洗ったり、髪をとかす際にひっかけたりしてできた傷から黄色ブドウ球菌などの細菌が入り込み、増殖することで発症します。軽度の場合は1〜2週間ほどで軽快しますが、強い痛みがある場合は抗菌薬による治療が必要な場合があるため、早めに病院を受診しましょう。
接触性皮膚炎
接触性皮膚炎とは、シャンプーやカラー・パーマ液に含まれる成分の刺激によって炎症が起きる病気です。いわゆる「かぶれ」と呼ばれる症状で、原因となる物質が触れていた部分にだけ症状が現れます。発疹の他、痛みやかゆみが現れるのが特徴です。「シャンプーを変えたらブツブツができた」などの心当たりがある場合は、接触性皮膚炎の可能性が高いでしょう。
接触性皮膚炎は、強い刺激を受けるほど炎症が強くなります。特に接触性皮膚炎の場合は低刺激性シャンプーを使用するなどの対策を取ってください。
脂漏性皮膚炎
脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)は、頭皮の常在菌であるマラセチア菌が、過剰に分泌された皮脂をエサにして異常増殖することで発症するとされています。脂漏性皮膚炎の主な症状は湿疹やかゆみ、皮むけです。脂漏性皮膚炎は、毛穴ではなく皮膚の表面に炎症が起こる点がニキビとは異なります。
脂漏性皮膚炎は、頭皮や顔など皮脂の分泌が盛んな部位で発症することが多い病気です。特に頭皮で発症すると、フケが増えたように感じます。脂漏性皮膚炎の場合は、生活習慣を見直して皮脂の過剰分泌を抑えることで、症状の改善が期待できます。
化膿性汗腺炎
化膿性汗腺炎(かのうせいかんせんえん)とは、痛みを伴う「おでき」のようなしこりができる慢性的な皮膚の病気です。初期はニキビと見た目が似ており、赤みや腫れ、痛みを伴う点が特徴です。頭皮にできる場合、後頭部にできやすいとされています。
化膿性汗腺炎の発症原因は解明されていませんが、遺伝や肥満、喫煙などが関係していると考えられています。ニキビとは異なり、化膿性汗腺炎は自然に治らないケースがほとんどです。そのため、全体的に硬く膿を伴うできものがある場合は病院を受診してください。
頭皮にニキビができた際の治し方

頭皮にニキビができたときは、放置せず治すために行動することが大切です。ここでは、頭皮にできたニキビの具体的な治し方を紹介します。
皮膚科を受診する
頭皮のニキビは、見分けにくい他の病気や合併症の可能性もあるため、早めに皮膚科へ相談することがおすすめです。
皮膚科での治療は、主に抗生剤の飲み薬や塗り薬で行われます。塗り薬は、髪があっても薬を塗りやすいローションタイプが一般的です。ニキビが治るまでの期間には個人差がありますが、早ければ1〜2週間で改善するとされています。外用薬では改善が見られない重度なニキビには、抗生物質の内服薬が用いられます。このように、皮膚科でなら正確な診断に基づいた適切な治療を受けることが可能です。
市販薬を使う
ニキビ治療の基本は皮膚科の受診ですが、市販薬にも効果が期待できるものがあります。ニキビの状態によって適した薬が異なるため、有効成分を見て選ぶことが重要です。ニキビの状態ごとにおすすめの有効成分は下記のとおりです。
ニキビの状態 | 適した有効成分の例 | 有効成分の効果 |
|---|---|---|
炎症なし(白ニキビ) | ・イオウ | 角質を柔らかくし、毛穴の詰まりをケアする |
炎症あり(黄・赤ニキビ) | ・イブプロフェンピコノール | 殺菌・抗炎症作用がある |
成分を確認し、自分のニキビに合った薬を使用することがポイントです。
頭皮のニキビを予防する方法
頭皮ニキビの予防法として、主に以下の対策が挙げられます。普段の生活で取り入れやすいものからぜひ実践してみてください。
- 生活習慣を改善する
- ストレスを発散する
- 紫外線対策をする
- 寝具を清潔に保つ
- 効果的なシャンプー方法を身につける
頭皮にニキビができたときの注意点
ニキビの悪化を防ぐためにも、ニキビができたときに気をつけておきたい点がいくつかあります。ここでは、多くの方が無意識のうちにやっている注意すべき行動を紹介します。
・ニキビをつぶさない
・ニキビのかゆみはかかずに我慢する
・洗髪を1日1回に留める
ニキビをつぶさない
ニキビを刺激すると炎症が悪化したりニキビ跡になったりする恐れがあります。そのため、ニキビは安易に刺激しないことが重要です。特に、頭皮に限らずニキビをつぶすのは良くありません。手には無数の雑菌が付着しているため、ニキビをつぶしたところから炎症を引き起こす可能性があるからです。
さらに、ニキビはつぶすことで色素沈着を招き、皮膚が黒ずんでしまうこともあるため注意しましょう。
ニキビのかゆみはかかずに我慢する
ニキビはかいてしまうと頭皮が傷つき、炎症を悪化させる恐れがあります。そのため、かゆさが生じても我慢してください。
また、ニキビをかくとかさぶたができることもあります。かさぶたは無理にはがすとニキビ跡に繋がってしまい、改善には長期間の治療が必要なため注意が必要です。どうしても頭皮のニキビがかゆくて我慢できないときは、皮膚科を受診し適切な治療を受けてください。
洗髪を1日1回に留める
1日に何度も洗髪すると、頭皮に負担をかけ、炎症やニキビに繋がる可能性があります。過度な洗髪により必要な皮脂まで洗い流してしまった結果、かえって皮脂が多く分泌され毛穴を詰まらせることになりかねません。
通常、洗髪の頻度は1日1回が良いとされています。そのため、頭皮のニキビがあり、かつ1日に2回以上洗う習慣がある方は、洗い過ぎによる皮脂不足がニキビに繋がっていないか疑ってみてください。
ニキビは毛穴がある場所ならどこにでも発生するため、頭皮にもできます。ニキビは毛穴が詰まりアクネ菌が増殖することで発生するため、ニキビを防ぐにはこれらの要因を排除することが大切です。ニキビができてもつぶしたりかいたりはせずに、皮膚科を受診してください。加えて、ニキビにつながる生活習慣の改善や紫外線対策などを行うようにしてください。
特に、なかなか治らないできものがある場合は早めに医師の診断を受けましょう。毛嚢炎や脂漏性皮膚炎など、ニキビと間違えやすい病気にかかっている可能性もあります。中には自然治癒しない病気もあるので、皮膚科で適切な治療を受けてください。
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頭皮のニキビを治すには生活習慣を改善しつつ皮膚科を受診しよう!
ニキビは毛穴がある場所ならどこにでも発生するため、頭皮にもできます。ニキビは毛穴が詰まりアクネ菌が増殖することで発生するため、ニキビを防ぐにはこれらの要因を排除することが大切です。ニキビができてもつぶしたりかいたりはせずに、皮膚科を受診してください。加えて、ニキビにつながる生活習慣の改善や紫外線対策などを行うようにしてください。
特に、なかなか治らないできものがある場合は早めに医師の診断を受けましょう。毛嚢炎や脂漏性皮膚炎など、ニキビと間違えやすい病気にかかっている可能性もあります。中には自然治癒しない病気もあるので、皮膚科で適切な治療を受けてください。
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