頭皮の乾燥によるフケとは

フケにはいくつかの種類があり、それぞれ見た目や原因が異なります。この項では、フケのタイプごとの特徴と見分け方を、以下のポイントに分けて説明します。
- 乾性フケと脂性フケの違い
- 乾燥で増えやすいのは「乾性フケ」
- フケの種類と見分け方
まずは自分のフケのタイプを知ることから始めましょう。
乾性フケと脂性フケの違い
乾燥フケと脂性フケの違いを表にしました。
フケのタイプ | 乾性フケ | 脂性フケ |
|---|---|---|
大きさ | 小さい | 大きい |
色 | 白っぽい | 黄色っぽい |
状態 | カサカサしている | ベタベタしている |
目立つ場所 | 肩口や襟首 | 頭皮や髪の毛の根元 |
乾性フケは頭皮が乾燥することで生じます。粒が小さくて白っぽく、肩にパラパラと落ちやすいのが特徴です。息を吹きかけると飛んでいくほど軽く、カサカサしています。
脂性フケは、皮脂の分泌が過剰な状態で発生します。粒が大きくて黄色くベタベタしているため、髪の毛の根元や頭皮に貼り付いて取れにくいのが特徴です。
乾燥で増えやすいのは「乾性フケ」
フケは、頭皮の古い角質が剥がれ落ちたものです。肌の生まれ変わり(ターンオーバー)のときに、古くなった頭皮の角質が皮膚の奥から押し出されて生成されます。乾燥が原因の乾性フケが増加するのは、主に頭皮がカサカサに乾くことでターンオーバーが乱れ、未熟な角質がどんどん剥がれてしまうのが一因です。
乾性フケは、乾燥によるかゆみや刺激が重なったときに無意識に掻くとさらに悪化します。乾燥によるフケを防ぐには、毎日の保湿ケアが大切です。空気が乾燥する季節やエアコンの使用でも頭皮は乾きやすくなるため注意しましょう。
フケの種類と見分け方
フケには乾性フケ・脂性フケのほかに、皮膚の炎症によって起こる「脂漏性皮膚炎」によるフケもあります。
脂漏性皮膚炎とは、皮膚から出る脂(皮脂)と、皮膚に常在している微生物(マラセチア属真菌)が原因で起こる皮膚の炎症で、頭皮に赤みや強いかゆみが出るのが特徴です。
かゆみを伴う赤みや、やや黄色味を帯びたフケ、または乾燥したうろこ状のフケが出るときは脂漏性皮膚炎の可能性があります。市販のケアでは治りにくいため、気になる症状が続くときは、皮膚科を受診しましょう。
頭皮の乾燥でフケが出やすい原因
頭皮が乾燥すると肌のバリア機能が弱くなって角質が剥がれやすくなり、カサカサとした乾性フケが出やすくなります。
頭皮を乾燥させる主な原因は次のとおりです。
- シャンプーのしすぎ
- 季節的な乾燥やエアコンの影響
- 紫外線ダメージ
- 生活習慣の乱れ
- 頭皮の摩擦やヘアケアの影響
順に解説します。
シャンプーのしすぎ
シャンプーのしすぎは、頭皮を乾燥させる原因のひとつです。本来、頭皮には皮脂という天然の保護膜があり、うるおいを保っています。ところが過度な洗髪や洗浄力の強いシャンプー剤を使うと、皮脂が必要以上に落とされ、乾性フケが発生しやすくなります。
皮脂の役割は、頭皮を保護し、うるおいを保つことです。ブラシで頭皮をゴシゴシと刺激したり、爪を立てて洗ったりすると、必要以上に皮脂が洗い流されます。皮脂が少なくなった頭皮は皮膚のバリア機能が低下し、うるおいも低下して角質が剥がれやすくなるため、乾性フケが増えます。
季節的な乾燥やエアコンの影響
寒さ対策のエアコンにより、頭皮が乾燥するケースもあります。空気が乾燥しやすい冬は、肌や頭皮も乾燥しやすい季節です。暖房で湿度が下がると、肌が乾燥して頭皮がカサカサになるため、乾性フケが発生することがあります。
また、寒さによって血行が悪くなると、頭皮のターンオーバーが乱れて角質がうまく剥がれず、フケとして目立つこともあります。乾燥する季節には、加湿器を使ったり頭皮用の保湿ケアを取り入れたりして乾燥を防ぎましょう。
紫外線ダメージ
紫外線は、肌と同じように頭皮が乾燥しやすくなる原因のひとつです。紫外線は皮膚の表面にある、肌の水分を逃さないよう守る「バリア機能」にダメージを与えます。すると、頭皮が乾燥しやすくなり、乾性フケが出やすい状態になる仕組みです。
また、乾燥した皮膚を守ろうとして皮脂が過剰分泌され、炎症を起こし別の皮膚疾患を招くこともあります。夏場は日傘や帽子を活用して頭皮を守り、紫外線を直接浴びないように工夫しましょう。外出時間を調整することも、乾燥予防に効果的です。
生活習慣の乱れ
偏った食生活や睡眠不足、強いストレスといった生活習慣の乱れも頭皮環境を悪化させ、乾燥の原因になります。
細胞の新陳代謝を促進するビタミンB2は、健康な皮膚や髪の毛のもとです。皮膚の健康を保つのに必要なビタミンB2が不足していると、頭皮を健やかに保てず、乾燥しやすくなります。
睡眠不足やストレスが続くと、血行が悪くなったり、肌のターンオーバーが乱れたりする原因にもなります。頭皮の乾燥を防ぐためには、バランスの取れた食事をしつつ十分な睡眠時間を確保し、ストレスを溜めないようにする生活が大切です。
頭皮の摩擦やヘアケアの影響
シャンプーで強く頭皮をこすりすぎたり、刺激の強いヘアケア製品を使ったりすることも、頭皮が乾燥する原因になります。指に力を入れて洗いすぎたり、ブラッシングで強く引っぱったりするのは、頭皮に傷がつき、乾燥しやすくなる要因のひとつです。
また、パーマやヘアカラー剤の刺激も頭皮に負担をかけることがあります。乾燥しやすい方は、低刺激のヘアケア製品を選ぶことや、優しく洗うように意識することが予防につながります。洗髪後に髪をタオルで拭くときは、摩擦で刺激を与えないよう優しく水分を吸い取るようにしましょう。
頭皮の乾燥を防ぐフケ対策

増えた乾性フケは襟足や肩口に積もって不潔な印象を与えます。以下で紹介する方法で、頭皮の乾燥とあわせてフケを予防しましょう。
・頭皮を保湿する
・部屋を加湿する
・洗髪は1日1回にする
・シャンプーの種類を変える
・ドライヤーの使い方に注意する
では、頭皮の乾燥を防ぎ乾性フケを抑える対策について解説します。
頭皮を保湿する
洗髪の後は、頭皮を保湿して乾燥を防ぎましょう。頭皮が乾燥すると角質が剥がれやすくなり、フケが増えてしまうからです。頭皮用のローションやオイル、育毛剤は乾燥も防ぐことができるのでおすすめです。
ローションや育毛剤には、うるおいを与えるだけでなく、かゆみやにおい、ベタつきを改善する効果もあります。肌に合ったアイテムを選び、毎日の習慣として取り入れてみましょう。
頭皮の保湿には、オイルを使う方法もあります。以下の記事で、ホホバオイルを使った頭皮ケアについて解説していますので参考にしてみてください。
部屋を加湿する
頭皮の乾燥を防ぐには、部屋の加湿が欠かせません。冬場は寒さとエアコンにより空気が乾燥しやすく、その影響で頭皮も乾燥しやすくなります。湿度の低下は肌から水分が奪われやすくなるため、乾性フケの一因です。乾燥を防ぐため、加湿器で部屋の湿度を一定に保ちましょう。
部屋の湿度が40%を下回らないようにすると、頭皮の乾燥を予防できます。洗濯物を部屋に干したり、濡れたタオルをハンガーにかけたりするのもおすすめです。
とはいえ、部屋の湿度は上がり過ぎてもカビが生えるリスクが増加するため、湿度計を利用して50~60%に保ちましょう。
洗髪は1日1回にする
頭皮の乾燥を防ぐには、洗髪の頻度にも注意が必要です。フケが気になって1日に何度もシャンプーをすると、かえって頭皮の乾燥によるフケを増加させる恐れがあります。
シャンプーをしすぎると皮脂膜が流されて乾燥を招きやすくなり、フケがさらに増える原因になるため、基本的に洗髪は1日1回にとどめましょう。
洗うときはゴシゴシこすらず、指の腹でやさしく洗うことが大切です。洗髪後はタオルで水分を軽く吸い取り、ドライヤーで丁寧に乾かします。頭皮への刺激を減らし、うるおいを守ってフケを予防しましょう。
シャンプーの種類を変える
毎日シャンプーしているのにフケが改善しない場合や、洗った後に頭皮のかゆみや赤みが出る場合は、使用しているシャンプーの種類を変えてみましょう。
市販シャンプーには以下のように頭皮や髪の毛にダメージを与える成分が含まれている商品もあります。
・洗浄力の強い成分
・香料
・着色料
・合成界面活性剤
肌が敏感な方には、頭皮や髪の毛へのダメージが少ないアミノ酸系の薬用シャンプーや育毛シャンプーをおすすめします。洗浄力がマイルドで頭皮への刺激が少なく、肌に近い性質なので、敏感肌や乾燥肌でも使いやすいシャンプーです。
ドライヤーの使い方に注意する
ドライヤーの熱を近づけすぎたり、同じ場所に長時間当てたりすると、頭皮の水分が奪われて乾燥が進んでしまいます。反対に、自然乾燥でドライヤーを使わずに長時間湿った状態が続くと、常在菌が異常繁殖して皮膚炎を発症することがあるので注意しましょう。
洗髪後にドライヤーをかけるときは、以下を意識して行うのがおすすめです。
- ドライヤーの前にしっかりタオルドライする
- 吹き出し口を髪の毛から20㎝離す
- 根元から毛先に向かって乾かす
- ドライヤーを左右に振り、熱を分散させる
- 8割方乾いたら、冷風に切り替えて仕上げる
フケが改善しない場合の対処法
セルフケアや生活習慣の改善を続けてもフケが改善しない場合、頭皮に何らかの病気が隠れている可能性があります。放っておくと悪化する恐れがあるため、皮膚科の受診も検討しましょう。
病院に行くべき判断基準と、実際に行われる治療内容について解説します。
・病院受診の目安とは
・皮膚科で行うフケの治療
病院受診の目安とは
シャンプーを変えたり生活習慣を改善したりして頭皮の乾燥対策を行ってもフケが治らない場合や、強いかゆみや赤み、ジュクジュクした炎症、広範囲にわたるフケがある場合、次のような皮膚炎の可能性があります。
- 乾燥性湿疹
- 脂漏性皮膚炎
- 乾癬(かんせん)
- 白癬菌(はくせんきん)
乾癬とは、皮膚に赤みやかさぶたのようなフケ状のものが繰り返しできる慢性の皮膚病です。白癬菌は、皮膚や髪の毛などの角質に感染して炎症やかゆみを引き起こします。
いずれも症状が悪化する前に、早めに皮膚科で相談しましょう。
皮膚科で行うフケの治療
皮膚科では、症状が軽いときには、菌の増殖を抑えて症状を改善するケトコナゾール(抗真菌外用薬)などの抗真菌薬が配合された、副作用の少ない外用剤がよく処方されます。ステロイドの外用は副作用があることが理由です。しかし、症状がひどい場合は、短期間にステロイドを使うこともあります。
強いかゆみや炎症がある場合の選択肢は、抗ヒスタミン剤や抗アレルギー薬などの内服薬です。また、皮膚の新陳代謝を促すために、ビタミンB2やB6なども用いられることがあります。
頭皮の乾燥とフケの原因を知り適切に対策しよう!
頭皮の乾燥は、乾性フケの主な原因のひとつです。乾燥により角質が剥がれやすくなって、白く細かいフケが目立ちやすくなり、不快感やかゆみを引き起こします。
フケを予防するには、洗いすぎを避ける、頭皮をしっかり保湿する、加湿や食生活にも気を配るなどの対策がおすすめです。また、シャンプーの選び方やドライヤーの使い方を工夫するだけでも、頭皮の乾燥を抑える効果が期待できます。
それでも改善しない場合は、皮膚炎や感染症の可能性もあるため、早めに皮膚科を受診しましょう。自分に合った方法で頭皮環境を整えて、フケのない健やかな頭皮を保ちましょう。


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