薄毛の原因は睡眠不足かも

睡眠不足により薄毛のリスクが高くなると言われる主な理由は以下の通りです。

・血行が悪化する
・エネルギーが不足する
・成長ホルモンが減少する

はじめに、睡眠不足と薄毛との関係について解説します。

血行が悪化する

睡眠不足により薄毛のリスクが増加すると言われる理由の1つが、自律神経のバランスが乱れて血行不良を引き起こすためです。

自律神経は交感神経と副交感神経の2つから成っており、車のアクセルとブレーキのような働きをする点が特徴です。
日中は交感神経が優位に傾き、神経を適度に興奮させ、身体が動きやすい状態へと導きます。
夜間には副交感神経が優位に傾いて身体をリラックスモードへと導き、疲労の回復や損傷部位の修復が行われます。

ところが睡眠不足によって自律神経のバランスが乱れると、夜間になっても交感神経優位状態が続き、血管が収縮しやすくなってしまうのです。
血管が収縮すると頭皮へと送られる血流量が減少するため、髪の毛の成長に悪影響をおよぼす結果となります。

エネルギーが不足する

適度な休息により生命活動に必要なエネルギーを蓄えるため、人は睡眠をとります。
しかし、睡眠が不足すると損傷部位の修復や疲労回復が滞るため、ダメージが蓄積した状態が続きます。
ダメージが蓄積すると生命活動に必要なエネルギーが疲労回復や損傷部位に優先的に使われるため、髪の毛を成長させるためのエネルギーが不足します。
そのため、睡眠不足により薄毛のリスクが増加してしまうでしょう。

成長ホルモンが減少する

髪の毛は毛母細胞の分裂によって成長しますが、細胞分裂は夜間の成長ホルモンが分泌されて活発化します。
成長ホルモンは夜の10時から翌日の2時にかけての「ゴールデンタイム」に多く分泌されると考えられています。
睡眠不足が続くと成長ホルモンの分泌量が減少するため、毛母細胞の分裂が滞り、薄毛のリスクが増加すると考えられるのです。

【薄毛予防の視点で考える】睡眠の基本

髪の毛の健康を考えるのであれば、毎日成長ホルモンの分泌が活発になるゴールデンタイムに就寝し、6~8時間の睡眠を心がけるのが基本です。

成長ホルモンは夜になると分泌されますが、特に夜の10時から翌日の2時にかけて活発に分泌されるため、その時間帯をゴールデンタイムと呼んでいます。
ゴールデンタイムにしっかりと睡眠を取れば、毛母細胞の分裂が活発化するため、髪の毛を太く・強く成長させる効果が期待できます。

定説な睡眠時間に関しては専門家の間でも意見が分かれますが、厚生労働省が公表している成人の適切な睡眠時間は6~8時間です。
適切な睡眠時間に2時間の幅があるのは、人によって自分に適した睡眠時間が異なるためです。
自身にあった睡眠時間を毎日とり、薄毛予防を目指しましょう。

薄毛を改善する!就寝前の行動

薄毛予防の観点からすると、夜の10時には布団に入り、朝の4時から6時の間に起きるのが理想です。
さらに睡眠の質を高めるためには、就寝前に以下3つの点を意識してください。

食事:就寝の3時間前
入浴:就寝の2時間前
スマホ:就寝の1時間前

「十分な睡眠時間を取っているはずなのに、朝起きてもすっきりしない」という方は、チェックしてみてください。

食事:就寝の3時間前

睡眠の質を高めて薄毛を改善・予防するためには、就寝の3時間前には食事を済ませておくのが重要なポイントです。

人間が夜になると睡眠をとるのは、生命活動に必要なエネルギーを蓄えるためだと先ほど述べました。また、睡眠は内臓が休むための大切な時間でもあります。

就寝の直前まで飲食をしていると、寝ている間の消化・吸収にエネルギーが使われるだけでなく、内臓を休められなくなります。
その結果、髪の毛が成長するためのエネルギーが不足し、薄毛や抜け毛のリスクが高くなるのです。

就寝の3時間前に食事を済ませておけば、消火や吸収、内臓の回復にエネルギーを回さなくて済むため、髪の毛の成長を促進するメリットが得られます。

入浴:就寝の2時間前

毎日入浴して心身の疲労を抜くのは重要ですが、2時間前には済ませておくのがポイントです。

入浴してから時間が経過し、徐々に体温が下がっていくタイミングで、人間は深い眠りに落ちると考えられています。
睡眠の質を高めるためにも2時間前には入浴を済ませ、寝る準備をしてリラックスした気分で布団に入りましょう。

また、就寝直前に入浴して髪の毛や頭皮が濡れたまま寝てしまうと、雑菌が繁殖して抜け毛リスクを高める恐れがあります。
早めに入浴を済ませ、しっかりと髪の毛を乾かしてから眠りにつきましょう。

スマホ:就寝の1時間前

スマホやパソコンなどの明るい画面を見るのは、就寝の1時間前に終えてください。
寝る直前まで明るい画面を見ていると脳が興奮状態に陥り、睡眠の質を低下させる恐れがあります。
特に顔のすぐ前で画面を見るスマホは要注意です。

起床時から数えて14時間~15時間が過ぎたら部屋の照明を落とし、リラックスした状態で布団に入るのがおすすめです。

睡眠の質を高める朝の習慣

髪の毛の健康のためには夜10時には起床するのがおすすめですが、忙しい現代人にとって夜10時に寝るのは難しいケースもあるでしょう。

仕事で早い時間には寝られない方や、睡眠時間が短くなりがちな方は、以下3つの朝の習慣を取り入れるのがおすすめです。

・決まった時間に起きる
・朝日を浴びる
・朝食を食べる

ここでは、睡眠の質を高めるために実践したい朝の習慣を紹介します。

決まった時間に起きる

就寝時間や睡眠時間が一定しない方は、せめて決まった時間に起きるよう心がけましょう。
特に休みの日だからと昼まで寝るような生活をしていると、夜になって眠くならないといった悪循環に陥りがちです。
決まった時間に起きると夜に自然な眠気が訪れるため、整い睡眠の質を高める効果が期待できます。

朝日を浴びる

睡眠の質を高めるためには、朝日を浴びるのがおすすめです。
朝日を浴びると体内時計がリセットされるため、夜になると自然な眠気が訪れやすくなります。
また、朝早くに日光を浴びると、脳内の神経伝達物質の1つ「セロトニン」の分泌量が増加します。
セロトニンは睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンの前駆物質として知られており、深い睡眠には欠かせません。
セロトニンを材料にメラトニンが作られるため、朝起きたら日光を浴びる習慣を身に付けましょう。

朝食を食べる

睡眠中には体温が下がり、消化・吸収のためのエネルギーが使われます。そのため、朝食を食べてエネルギーを補給し、仕事や勉強に備える必要があります。
また、脳にとって唯一のエネルギーが糖質のため、朝食を食べないと脳の機能が正常に働きません。
朝食を食べて生活リズムを整えると、日中を活動的に過ごせるため、自然な眠りにつきやすくなります。

睡眠以外の薄毛の原因

薄毛の原因は睡眠だけとは限りません。以下の原因でも薄毛につながる可能性があるため注意しましょう。

・遺伝
・頭皮に負担がかかる髪形
・誤ったヘアケア
・肌質に合わないシャンプー
・ストレス

薄毛の原因は1つだけでなく、複数の要因が複雑に絡み合った結果として起こるケースが多いです。
そのため、抜け毛や薄毛が気になる方は、専門のクリニックなどで検査を受け、原因をハッキリさせるのが重要です。

薄毛の原因と対策方法について詳しくはこちら

薄毛予防には睡眠の見直しが大切です

睡眠不足が薄毛を招くとされる理由は、自律神経の乱れにより血行が悪化したり、成長ホルモンの分泌量が減少して毛母細胞の分裂が滞ったりしてしまうためです。
また、慢性的な睡眠不足に陥ると身体のダメージ回復が優先されるため、髪の毛の成長に必要なエネルギーが不足してしまいます。
薄毛を改善・予防するためには成長ホルモンの分泌が盛んになる夜10時から翌日2時までに深い睡眠をとるのが重要なポイントです。
仕事が忙しくて早く寝られない方は、深い睡眠を妨げる悪い習慣をやめ、決まった時間に朝日を浴びたり、朝食を欠かさずに摂ったりすると良いでしょう。
抜け毛や薄毛はさまざまな原因が複雑に絡み合った結果として起こりますが、髪の毛の健康な成長のためには睡眠習慣の見直しが大切です。